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監視カメラ

ラズパイにカメラを付けただけ(Arduinoではありません(^_^;)


 自宅のセキュリティ対策に数年前から監視カメラを使ってきた。
いづれも市販のWi-Fi対応カメラだった。カメラは電源の心配だけすれば、どこにでも設置できるので便利だからだ。
しかし、色々問題があった。
先ずは、クラウドベースでWi-Fi接続をやっていること。
そのため専用のアプリが必要なこと。
別に専用のアプリは良いのだが、ブラックボックスになって、中で何をやっているかが分からないのが気持ち悪い。
実際、最初のカメラは3年程で使えなくなった。理由は、クラウドが無くなったから。安さだけに惹かれて買った中華製品だったので、3年程でメーカーも無くなったらしい。そのためサーバーが停止してしまい、使えなくなったのだ。
カメラ自体は壊れたわけでは無いので、残念やら悔しいやら…
次に買ったのは、やはり中国製だが、割と有名な製品。アプリも色々な製品で使われているので今度は永く使えるかと期待して買った。
しかし、2年程経ったら、
「ログインパスワードが違います。」とか言い出した。
面倒なので、「123」などと言うふざけたパスワードで通してきた。カメラの画像を見ようと、アプリからログインする度に、
「パスワードが簡単すぎます。」とか文句を言われては来たが、それだけでちゃんと使えてきたのに。
パスワードを変更しようとすると、また
「パスワードが違います。」と、言われて変更することも出来なくなってしまった。
それで、中国のサーバーにあまり色々なパスワードを教えるのも気持ち悪いので、使うのを止めることにした。
それだけでは無く、このカメラは数日に一回程度で再起動が必要だった。しばらく使っていると、アプリが、勝手に終了してしまうのだ。
アプリのせいか、カメラのせいかどちらか分からないが、気がつくと画面が消えている。その度にカメラの電源を切って、アプリの再起動が必要になる。これもこのカメラが嫌になった理由だ。
 やはり、自分のネットワークで完結し、WEBのブラウザや標準的なファイル操作ソフトで扱えるカメラが安心だ。そこで、自作することにした。
 まずは今までの実績で、Arduino若しくはESPシリーズで作ることとして、実験を始めた。
しかし、画像や動画を扱うには、Arduinoにはちょっと手が余るとこが分かった。写真を撮ることは何とか出来るのだが、さすがに動画はカクカクして、見るに堪えない。
 最終的に選んだのは、ラズパイ(RaspberryPi)。以前にArduinoのボータプルな開発装置を作ろうと、Raspberry Pi ZERO Wを買っていたこともある。
さすが、専用のカメラの入力コネクタもあり、Lynuxを搭載しているだけ合ってコマンドやソフトも充実している。
raspistillやraspivid等と言う、写真やビデオを撮影するコマンドも最初から内蔵されている。
今回選んだのは、”motion”と言うソフト。
これは、これだけで写真や動画を配信することも出来、画像に変化があった時だけキャプチャしたりと、多彩な機能を持ったソフトだ。
ラズパイは勿論ハードディスクを接続することも出来るが、基本はオンボードのSDカード(TFカード)をドライブとして使用する。
ただ、SDカードは書込回数に制限があり、頻繁な書き換えに耐えられない。
そこで、オンチップのメモリーにRAMディスクを作成し、頻繁に書き換えるものは、ここを使用する様にした。RAMディスクのバックアップは、”CRON”を使って、1週間に一回SDカードにコピーし、RAMディスクを空にする。
ラズパイはこんな事が自由に出来てとても便利だ。とは言え、アクセス権限とかユーザの権限とか、rootがどうのとか、色々厳しくて悩まされた。
結局、
・動画はストリーミングをWEBで配信
・写真は、画面に変化があった時RAMディスクに画像を保存
・SAMBAで他のパソコンやiPhone/iPad等とファイル転送
・操作は、Wi-Fi経由の”SSH”で行う
と言うことにした。

 

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外観
コンパクトに出来たので喜んでいたら、内部の温度上昇が半端でなかった。
慌ててヒートシンクを付けたりしたが、季節が味方をしてくれた。秋になって涼しくなったので取りあえずはOK。
来年の夏には作り直す必要がありそうだ(^_^;

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外観背面
以前のカメラの取付バーツをそのまま。

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ハードウェアは、「Raspberry Pi ZERO W」に専用カメラを取り付けただけ。
こんな所はArduinoと違ってRaspiは便利。
ただ、問題はRaspberry Pi ZERO Wは1台しか変えないこと。折角コンパクトで組み込みに良いのに、何台でも買えるようにして欲しい。
もっとも、Arduinoに比べると圧倒的に高価なので、ムダにあちこちに組み込むこともできない…

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もう一つ心配なのはSDカードの耐久性。
画像はRAMディスクに書いているが、時々はバックアップもして見たいし…

カメラ

カメラはラズパイ標準(V.1.3)のものを使った。
解像度は500万画素(2592 x 1944)。多分一番安価なものだと思う。大体500円〜2,000円程度。 最近はV.2.0も出ていて、こちらは解像度は800万画素(3280 x 2464)。価格は3,000円〜5,000円と、ちょっと高い。
やはり夜は、常夜灯があるものの、ちょっと暗いので、赤外線対応のものの方が良かった。
それぞれに赤外線対応のものも出ている。
その他に、パソコンなどで使われている、USB接続のカメラも使うことができる。


参考までにハードウェア・ソフトウェアの情報を。ただしこれらは僕の覚えであり、正確に改版を反映していない可能性があります。この通り作って動かないからと、怒らないで欲しい。